反芻(はんすう)、いつから?

いきなりこんなことをいうのもなんですが、牛の咀嚼音ってなんだか落ち着きませんか?静かになった牛舎の中で、牛がもっきゅ、もっきゅ……と音を出しているのがなんだかいいなと思っています。

ということで、前々回に予告した、子牛の反芻についてのお話をしていきたいと思います。

そもそも、自分の農場で育てている子牛を見ていて、いつ頃から反芻し始めるな、と感じていますか?配合や乾草をいつから与え始めるか、というのも関係しますから、農場や担当者による違いもあるでしょう。

一般的に、子牛は固形飼料を摂取し始めれば、3週齢までには反芻が始まるという認識が強いのではないでしょうか。とはいえ、人が初めて反芻を確認したのがその日、というだけで、それより前に実は反芻が始まっていた、なんてことも十分あり得ると思います。

さて、アグリサービスで育てている子牛がいつ頃反芻を始めるかというと、筆者の体感としては、生後2週間頃に始まる子が半分以上を占めているように思えます。早い子では、生後10日でもう反芻し始め、配合をバリボリ食べてしまう、というケースもみられます(たまたま発見が早かっただけかもしれませんが)。そして、遅くとも3週齢にはやはり反芻が始まると感じています。むしろ3週齢なら少し遅く感じるくらいです。

配合の食いが上がっていくペースとしては、50gからスタートしていますので、2週齢で反芻が始まるとして、そこで100g、生後1ヶ月頃で300g前後食べれるようになっていれば上出来かなと思います。500gまでいければかなり優秀です。

そして、離乳させる6週齢で1㎏は食べてほしい、とは思っていますが、嬉しいことに、その時期では1.5~2㎏食べる子が大半です。

こうしてみると、2週齢で反芻が始まる、というのは、タイミングとしては下痢が治るのと入れ替わるように始まっていく、と考えることもできるかもしれません。胃腸の環境や細菌叢が安定してくるのでしょうか。下痢をしないまま反芻までこぎつけてくれると、案外そのまま下痢をせずに育ってくれるかもしれません。筆者としては、反芻の開始が、下痢の恐怖に対する1つの節目のように思えます。

ということで今回はここでおしまいです。次回は9月6日更新予定となります。まだ次何書こうかというのを全く考えていないので、予告はできません!閲覧ありがとうございました!

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