前回は、牛にこんな乾草をあげてるよ~というお話をしました。では、子牛に乾草を与えるって、どんな感じになるの?というのを掘り下げていこう、というのが今回のお話です。
そもそも、哺乳期の子牛に乾草って与えたほうがいいの?というところからですが、これ、どうやら現在でもまとまった見解はないそうです。「日本飼養標準 乳牛(2017)」では、配合の10%程度の量を与え、20%を超えるのは好ましくないとあります。
一方、「NRC」では、配合の飼料片が十分なサイズであれば、長物の乾草は離乳するまで給与すべきでない、とあります。
ただ、現状明らかに推奨されないこととして、繊維の多い乾草の多給、というのはあるようです。つまるところ、一番草の山をぼんっと置いておく、みたいなことですね。
こういった具合に、とりあえずこれはやめとけ、でも絶対これ、って回答はないよ、という状況なのかもしれませんが、アグリサービスでの取り組みをご紹介していきます……。
取り組み、といっても、哺育舎では2番ラップを不断給与していますから、実際には導入舎での2番ラップの与え方の話になります。
このような枠をハッチの奥に設置し、乾草を置いています。ちなみに、画像の子はこの日来たばかりですが、早速見つけて食べていますね。
肝心の量ですが、配合の量によって調整しています。不断給与にしてしまうと、草ばかり食べて配合を食べない……なんてこともままありますからね。
ですので、上の写真のように、まずは一掴み与えるだけ、というところからスタートします。配合300gで枠の半分、700gで枠いっぱい……という風に増やしていきます。配合を1㎏も食べるようになれば、もう不断給与にしてしまっていますね。
特に冬場にありがちなのですが、乾草ばかり食べて配合を食べない子は、離乳前後に風邪を引くことが多い気がします。ある程度しっかり配合も食べる、ということもしてもらわないといけないですね。
さて、良質な乾草を与えていますよ~ということは伝わったのではないかと思いますが、実はそれはそれで別の問題が生まれたりもしています。どんな問題か?……というところで次回へ続きます。8月16日更新予定です。またみてね!
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