痒そう…

今回は「ガンベ」の話をします。

筆者はもう痒くなってきました。肌が弱いので、ちょっとやそっとのことですぐ痒くなり、困りものです。服が擦れれば痒い、乾燥すれば痒い、牛の毛がついても痒い…。かゆみ止めの塗り薬が手放せません。

というわけで、今回はとっても痒そうなお話です。肌の敏感な方はご注意ください。

まずはこちらの画像を↓↓

うーん、痒そう。筆者が牛だったら発狂してます。

アグリサービスでガンベが出るのは、主に離乳舎(3~6ヶ月齢)と育成舎Ⅰ(6~10ヶ月齢)です。哺育舎でも過去に出たことがあり、清浄化が大変でした。たま~に導入舎でも出ることがありますが…個別管理している都合上、今のところは全体に広がるようなことにはなっていません。

このガンベ、正式な名称は「皮膚糸状菌症」というそうです。免疫が低下したときに発症する、いわゆる「日和見感染症」です。

免疫が低下する、というと、多くは牛にストレスがかかる場合ではないでしょうか。離乳、餌の切替、移動、気温の変化など、牛は日々さまざまなストレスを受けています。

ですので、春先になると、牛が寒暖差のストレスを受け、さらに温度や湿度が菌にとって好ましい条件になってくることから、一気にガンベが増える、ということもあるようです。

ちなみに、アグリサービスでどういう風に広がっているかというと、持ち込んでくる牛がいる、という点が大きいと思います。子牛でも持っている牛は稀に見かけますが、どちらかというと、途中から入牧した育成牛が持ち込む、というケースが多いように感じます。

また、カウブラシもひとつの原因になっているかもしれません。どうもこれでカキカキした部分から広がっているような…。痒いところを掻こうとして、さらに痒くなってしまう悪循環。一度持ち込まれてしまうと、清浄化が大変ですね…。

さて、このガンベ、長年牛を相手にしてこられた方の中には、「そのうち治っていくだろう」という考えをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。実際、それはそうなのかもしれませんが…。

ただ、痒いというのは牛にとって当然ストレスになります。よく言われるのは、痒みのストレスで増体が低下する、ということですね。やはり、きちんと処置をしてあげる必要はあると感じています。

アグリサービスでは、ガサガサになっている部分に、刷毛で薬を塗ってあげています。本当は、やや薄めの消毒液で擦り、それを乾かしてから薬を塗る、というのが良いそうです。

しかし、離乳舎や育成舎の頭数でそれをやってしまうと、現場の方が参ってしまいます。導入舎で出た時はやっているんですけどね…。ちなみに消毒液はロンテクトを使っていますよ。

ただ、このように牛のガンベだけを治しても、根本の解決には至っていないですよね。つまり、環境に居着いている菌を殺菌する必要があります。結局、環境中に菌がいるのなら、また別の牛が症状を出してしまうわけですからね。

十分な対応を目指すのであれば、最後には石灰塗布や煙霧消毒をしなければならないと思います。アグリサービスでも、離乳舎や育成舎は定期的にそうした消毒を行っています。

手間を増やすガンベ、本当に困りものですね。

次回は…
【1番草の収穫について】

6月28日更新予定です。閲覧ありがとうございました!

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